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デザイナーにおける未経験と実務経験の違いとは?

最近友人と話をしていて、未経験デザイナーと経験デザイナーって何が違うのかな?と思い、改めて考えてみました。もちろん経験値の差ではありますが、なぜ経験がないと駄目なのか?率先力が欲しいから、ということは何となく分かっても、具体的にどう違うのか?経験者って何を経験しているの?という部分についてのお話です。

デザイナーの求人の項目に「実務経験必須」と明記されているのをよく見ます。
で、未経験の人はデザイナーになれないのか?と言うと、決してそうではありません。私もかつては未経験でした。

2017年は、何度かデザイナーの方の面接に立ち会う機会がありました。そこで何人もの方のポートフォリオを見ていると「あっ、ここが経験、未経験の違いかも?」と思う点があったので、まとめてみようと思います。

 

実務では、自分の100%が打ち砕かれることがある

完成後には修正が必ず待っています

デザイナーとして制作会社で働いていても、インハウスデザイナーとして働いていても、制作物について、上司若しくはクライアントから指摘が入る場合があります。寧ろ、褒められて終わる、なんてことは滅多にありません。(多分…有名なデザイナーさんとかになると違うかもしれないですが)

例えば、自分の作業としてデザインが完成する時って、100%の完成度を保たないといけないじゃないですか。未完成のまま届けられないし、上司やクライアントに提出する時は、なんなら120%の完成度じゃないといけない、なんて言われています。上司やクライアントの期待を大きく上回る完成度ということですね。

あらゆるレイアウトや配色、バランス等を考えて、「これが自分の中での1番だ!」というものを完成させます。

制作物が完成するまで

ところが、完成したものを上司若しくはクライアントに見せてみると「もうちょっとこうしたら?」や「この色を変えて欲しい」など、何かと指摘や追加の注文がくるワケです。この意見の中には、尊敬する上司やデザイナーの先輩からは自分では気が付かなったような「なるほど〜」となるようなアドバイスが貰えて、早速取り入れてみよう!となることもあります。

しかし今回は、寧ろ「えっ?!それ入れるの?」的な割と無茶振りをされた時の話をします。前述のような自分が納得のいく意見ではなく、「どうしよう?」と頭を悩ませるような指摘をされた時です。

内容によりその時の対処は変わってくるのですが、だいたい以下のような感じです。

1.大人しく支持に従う
2.支持内容について説得する

2を選んで、何とか自分の100%を崩したくないワケですが、会社で働いていると、時に理不尽な意見であっても受け止めなければいけない時があります。「そんなことしたらデザインがダサくなっちゃうよ…」と思うこともありますが、そこはグッと我慢する時もあります。もちろん上司やクライアントの意見に従ってばかりいるとデザインはどんどんダサくなってしまうので、説得することもデザイナーの大事な仕事の一つなので、そこは臨機応変に対応していきたいところです。

 

ダサくなることが分かっているけど、それをできるだけ回避する

ダサくなることが分かっているけど、それをできるだけ回避する

さて、上司やクライアントから(デザインにおける)理不尽な要求をされ、なおかつ説得も上手くいかない場合、デザイナーはどうするべきなのでしょうか?

自分の中での100%が打ち砕かれ、再びレイアウトや文言を組み直す作業は中々大変なものです。だって「これが1番いい組み合わせだ!」と思っていたものを変更する作業になるので、また新たに自分の100%を探す旅になります。実は、ここが1番デザイナーとしての腕の見せどころだと私は思っています。

で、渋々デザインの修正をするわけですが、どう考えてもダサくなってしまうデザインを、どうやって見れるデザインにするのか、というのがデザイナーの腕の見せどころなんじゃないの?と思うわけです。ちょっとややこしい書き方ですが、理不尽な意見や指摘をそのまま取り入れるのではなく、あら不思議私がやったらダサくなくなったわ、ぐらいの仕上がりにしないといけないというお話です。試行錯誤しながら、上司やクライアントの無茶振りな意見も取り入れた上でのクリエイティブが完成されるのです。

 

未経験の作品にはない葛藤

実務経験がデザイナーには必要?

そして初めの話に戻りますが、未経験の方のポートフォリオを見ていると、前述のような葛藤が見られないわけです。当たり前ですが、未経験の方は実際に上司やクライアントに提出をするわけではないので、作品が自分の中でも100%に留まっているからです。しかし、経験者は皆それぞれの葛藤が作り上げたものたちから見ることができます。何ならポートフォリオには文章で書いてあるとわかり易いかもしれません。制作する上で何が大変だったとか。

つまり、経験者たちは皆この葛藤を経験しており、あらゆる逆境や不都合を乗り越えてきているんですね。その度にデザインの腕が上がり、成長しています。とはいえ誰もが最初は未経験。未経験可のデザイナー求人もあるので、会社に入っちゃえば経験者になれます。

これは悪魔で私の個人的な意見ので、一般的ではないかもしれませんが、ちょっと思ったことなのでまとめてみました。